硬さ試験法の種類とその適用部品

試験方法 原理 適用熱処理
部品
特色 備考
1.ブリネル硬さ ・球圧子(鋼または超硬合金)で試験面に
 くぼみをつけた時の試験荷重をくぼみ直 径から求めた表面積で除した商
・焼きなまし
・焼きならし
・固定化などを した素材
@くぼみが大きいのいで硬さ不
 均一な材料,素材,鋳造品に
 適している。
A小さい試料や薄い試料には
 適さない
JIS Z2243
2.ロックウェル硬さ ・ダイヤモンド圧子や球圧子を用いて基準 荷重、試験荷重をかけて試験機の指示 装置に表示された硬さ値から求める ・焼き入れ,焼き戻し品
・浸炭表面
・窒化表面
・銅,黄銅,青銅などの
 うすい板
@短時間で硬さ値が得られる
A現物での中間検査に適す
B30種類と多く注意を要す
JIS Z2245
3.ショア硬さ ・試料の試験面上に一定の高さからハン マーを落下させ、そのはね上がり高さか ら硬さをもとめる ・焼き入れ,焼き戻し品
・窒化処理
・浸炭処理などした大型
 部品
@操作が非常に簡単で短時間
 でデータが得られる
A大型部品に適している
Bくぼみが浅く目立たないので
 製品に適する
C小型軽量で持ち運べる
JIS Z2246
4.ビッカース硬さ ・対面角136度のダイヤモンド四角錐圧  子で試験面にくぼみをつけた時の試験  荷重とくぼみの対角線長からくぼみの表 面積を求めて値を出す(換算は自動的) ・高周波焼き入れ,浸炭
 ,窒化,電気めっき,セ ラミックコーティングなど の硬化層が薄いもの
・浸炭,窒化処理品の硬 化層深さ
@小さい試料,薄い試料などに
 適している
A圧子がダイヤモンドなのでど
 んな硬い材料でも試験できる
JIS Z2244